早く出るためには、結局勾留要件つまり身体拘束をしなければならないという理由を潰すことになる。
ちなみに勾留要件とは、
1 住居不定
2 犯罪の証拠を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある
3 逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由がある
であり、俺は住居はあったので、2と3を家族の管理下に入る、家族も更正に協力的であるという旨をまとめた書類をN先生が作ってくれ、証拠隠滅や逃亡の危険はないということを訴えるとのことだった。
実際にこの日までに聞かれるべきことはほぼ全て聞かれていた。取り調べも何もないのに勾留延長されることは何としても避けたかった。
あっという間に正午になり昼食になった。
ご飯、焼きうどん(醤油味で胡麻油、ちくわ、人参、玉ねぎ)、ひじき、たくわん1枚だった。
いつも昼と夜にはラジオが流れた。
昼はFM局のニュースが流れた。
と言っても、リアルタイムで流れるわけではない。
以前のブログで新聞は勾留されている人間の事件に関するニュースは切り取られていると書いたが、おそらくニュースもそうで、よく聞いていると正午でも中身は朝のニュースであり、不自然な継ぎ接ぎの部分もあった。
新聞とこのニュースだけが世間の動きを知る方法だったが、新聞はスポーツニュースもあり、改めて勾留生活には便利な情報媒体だと思った。