11:00
寝られんし、何度も発作が起きかけた。緊張したしつらかった。
嫌な警官だったが最後は優しかったし、(俺が好きな警察官であるいつも付き添いで車に乗ってくれる)おっちゃんが一緒にいてくれたのでよかった。
罰金で終わればいいのだが……
おっちゃんが罰金で終わりや、と言ってくれた。
本当に疲れた、疲れた、疲れた。
署に戻って水を飲んで、チョコを一欠片食べた。
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日記の部分だけでは意味がわからないと思うので補足しますね。
この日は朝から検察に連れていかれた。
いつも一緒に行ってくれる、俺に容疑者が着せられるベストを着なくてよい、逃げたきゃ逃げろと言ってくれたおじいちゃん警官と、いつも厳しく無愛想な中堅どころの嫌な警官と二人が付き添いだった。
検察官に何を聞かれたかは覚えていないが、俺を起訴することと併せて、略式起訴を考えていることを伝えてきた。
略式起訴は裁判を行うことはない。だから基本全面的に罪を認め、争わないということになる。その代わり、すぐに刑が確定するため、早く復帰できることになる。
俺は有罪無罪を争う気はなかったのでそれに従うことにした。
後で知ったのだが、略式起訴になるということは基本実刑、すなわち懲役を喰らうことはない。ただ、この時はそんなことは知らなかったので、まだ万が一の実刑に怯えてはいた。
略式起訴を希望する旨の書類に署名と拇印を押し、明日裁判所で判決が出される説明を受けた。
「例えば罰金100万が求刑されてそのまま100万になるかも知れないし、裁判官の判断で80万に減るかも知れない。それは明日説明がある」
といった内容だった。
明日、釈放されるかどうかが決まる。
ドキドキと併せ不安もあり、俺は何度もパニック障害の発作が出かけて辛かったのだ。
帰ってきて、くたくたになっていた。