11:20
俺の会社では俺なき日常が既に当たり前になっているんやろうな。
俺はこれから会社なき日常の苦しみを味わう。頑張らねば。
12:40
こんな荷物の片付けしたら、嫌でももう出られると思うやんか。
早く出たい。ここにいたいとは全く思わないが、出たくない気が少しあるのは一体なぜだ。わからんよなー
16:30
1日だけ他の人が来るのを我慢してくれと言われる。明日出られる!と言ってくれればまだ我慢のしようもあるんだが……夜耐えれるかな。
まあここまで一人わがままを聞いてもらってきたし、これくらい耐えんといかんのやけど、ホントにせめてこの心の(脳の?)ポンコツが治ればずいぶんと楽になるんやになあ……
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この日は午前中に呼び出され、別室で荷物を返す手続きをされた。
正確には明日の裁判所の判断を待たないと釈放されるかどうかわからないはずなのだが、おそらく警察も手慣れたもので、略式起訴の手続きをしたことからもう罰金で釈放と決めてかかっていたのだろう。(もちろん実際にそうなのだろうが、当時の俺は未だに釈放されるかどうか不安で仕方なかった)
逮捕時に着ていた衣服や財布の中身、押収されたパソコンなど一つ一つ確認され、一覧表にサインをしていった。そしてもらった無機質な段ボールに一つ一つ詰めていった。
逮捕されたときはそれこそ出勤したときの服と財布程度しかもっていなかったが、押収された服やパソコンなどたくさんあり、段ボール1箱いっぱいになっていた。
そして夕方、俺の好きな中堅の警官が来て、「64番さん(←これは前に書いたような気がするが、署内では名前では決して呼ばれず番号で呼ばれる。俺の64番はその警察署で勾留された容疑者が年始めから64人目、という意味だそうだ)、申し訳ないんですがこの部屋に今日もう一人入るんですが、大丈夫ですか?もう他の部屋がいっぱいで……」と言ってきた。
大丈夫も何も俺に拒否権などなく、こうやってわざわざ断りを入れてくれる必要もないわけで。本当に俺のことを大切に扱ってくれた。
この先は次回に書くことにする。