逮捕されても前向きに生きるブログ~人生をやり直したい人たちへ~

児童買春で逮捕歴のある初老の冴えない爺さんが社会復帰に挑戦するブログ

逮捕19日目 その3

中にいた裁判官は一人であったが、審議は3人で行うものらしい。

 

略式起訴を希望する旨の確認がなされ、3人で話し合った結果あなたを罰金80万円に処する判決を下したと説明された。

 

ちなみにこの金額は児童買春にしては重い部類に当たる。

法律上の罰金最高額は300万であるが、大体相場とすれば30万から50万に落ち着くのが普通のようだ。

 

俺の場合、同じ女と2回児童買春し、うち1回盗撮(児童ポルノ製造)しているので、回数と盗撮分が重くなっているようだった。

おそらく検察は100万で起訴していると思う。

 

略式起訴状と判決文の写しをもらい、2週間以内に納めること、納められなければ収監(厳密に言うと収監とは言わないのだが、1日5000円計算で働かされる)されることの説明を受け、部屋を出た。

 

部屋を出た先の廊下で警察官は俺の手錠を外し、「ではここで釈放となります」と告げた。

 

手錠が外れた手は随分軽く、久しぶりに得た自由を感じるのだった。

 

一旦外に出る。

これまでは俺を警察官が腰紐で繋ぎ、両脇を固められるように歩いていたが、今は普通の知り合いのような距離で一緒に歩いている。ちょっと不思議な感じがした。

 

車に乗っていた俺の私物(押収物)の入った段ボールを警察官から受けとると、裁判所の事務所の前まで誘導され、ではここで、と言い残し去っていった。

 

警察署に戻らないのか。

こんなところで釈放されても土地勘がなかったり持ち合わせのお金がなかったりしたら困るだろうな、と思った。

 

俺は詳しい土地勘こそなかったが、駅までは何となく方向くらいはわかったし、逮捕前日にパチンコで勝って、たまたま3万くらい入っていたしクレカももっていた。

戻る会社の寮も隣県だが、これがもしたまたま旅行や出張で援交し、それが現地の警察にばれたとしたら最悪飛行機の移動にもなってしまう。

 

 

俺は事務所前のソファーに段ボールを置き、事務所の窓口で罰金を納めるための振込用紙を受け取った。

必ず期限までに納入してくださいね、と事務官から念を押された。

 

釈放されたら弁護士のN先生に連絡するように言われていたので、俺は久々手にするスマホでN先生に電話した。

 

「そっちで釈放されたんですか、今警察署にいるのでそのまま待っていてもらえますか」

N先生はそう言って電話を切った。

 

俺は改めてソファーに深く腰掛け、大きく息をついた。久しぶりに吸う、「娑婆」の空気だった。