まず、パチンコのマネージャーさんに介護の資格を取ることにしたこととわざわざ面接の時間を作ってくださったのに辞退することのお詫びを手紙に書き、義姉に預けた。
マネージャーさんは「よかったです、頑張ってください」とのメッセージをくださった。
結果的にこのコロナ禍でパチンコ業界はかなり厳しいことを考えると、年齢や時代の趨勢から俺は正社員になれなかったか、なれていても肩たたきに合っていた可能性が高かったので、パチンコには進まなくてよかった。
そして障害者施設には、佐々木さんに事情を伝えると共に、直接挨拶に行った。
実はこことは既に具体的な条件面のやり取りをしていた。以前紹介サイトのメリットは他にある、と書いたが、実はこのことだ。
正直ハローワークや直接の応募では細かい福利厚生や条件面は聞きづらいし、交渉することなどなかなか出来ない。
俺は勤務地から自宅が遠いので、規定のガソリン代では交通費としてマイナスになってしまうから何とかならないか佐々木さんを通じて交渉していた。
資格を取るので4ヶ月待って欲しいとお伝えすると、快諾してくれた。
俺は職業訓練後の内定をもらうことができた。
そして、改めてハローワークに行き、訓練の申込みをした。
嬉しい誤算があり、失業手当はかなりの高額だった。
懲戒解雇になった会社ではおよそ年収500を超えるくらいだったのだが、基本毎月の平均月収により手当の支給金額が決まるらしく、俺の額だと上限まで出るとのことだった。
その額は大体23万ほど。これはありがたかった。何なら、俺が内定をもらっていた障害者施設から提示を受けていた金額よりも高額だった(保険負担などを含めればもちろん勤めた方がよかったのだが)。
俺はずっと訓練していたいとすら思えた。
ただ、申込みをしたらすぐに訓練が出来るわけではないそうで、適性検査や面接などを受ける必要があるとのことだった。
まあ、そりゃそうだ。
手当を受けながらの訓練、就職する気もないのに希望者を全部受け入れていたらとんでもない公金の無駄遣いだ。
俺はその検査の日の案内を受け取った。
これでうまくいきそうなのだが、そんなに甘くはない。
ネットの記事だ。
訓練には差し支えないが、万一内定先に逮捕事実がばれたら、当然内定は取り消しになるだろう。
ネット記事を何とかしないといけない。
次に俺が動き出したのはネットの対策だった。