一般に介護、というと「老人ホーム」というイメージだと思うが、老人ホームと言っても老健、特養、グループホーム、はたまた病院の入院病棟などなど、いろいろな種類があるし、障碍者施設も介護職の募集はある。
その種類についてはまた機会があれば書くことにするが、主に金銭面に限れば、法人が大きければ大きいほど待遇はよくなると思って差し支えない。
それは当たり前で、この業界は基本的に介護保険による収入しかない。つまり自由に価格を設定できる部分は限られていて、介護度(手のかかる割合、というのが一番簡単な説明かな。ちなみに寝たきりの人は要介護5となる)によって介護保険から施設へ支給がいくら、と決まっているわけだ。
つまり部屋の数(正確にいえばベッドの数)がマックスで、それに介護度による報酬を掛けたものがその施設の収入の源となる。
収入アップの工夫の余地は限られているわけで、無限に売上が伸びるということはない世界だ。
ということは、多い人数を抱えられる施設であればあるほど、また比較的介護度の高い人を抱える施設ほど売上が高くなるということになる。
だから、数ある施設の中で人数も多く介護度も高くなる傾向にある特別養護老人ホーム、いわゆる特養の待遇が一番よくなるというのは必然なわけだ。
しかし、今全国の特養の半数以上が赤字だと言われる中、この業界の収入アップがいかに困難であるかは想像に難くない。
俺も基本給の昇給の幅が2年目で1500円、3年目で1250円だったときは笑うしかなかった。
ちなみに教員は1年で約1万の基本給昇給だったので、この差は本当に大きい。
だから、この業界で収入アップを図るなら昇給を目指すより「昇格」を目指すことは必然になるわけで、そのために資格取得は不可欠になる、というわけだ。
今回は資格取得について書こうと思ったが、その前提だけで長くなってしまった。
これでもかなり省略してわかりやすく書いたつもりです。
介護には女性が多く、批判を恐れずに書けばだからこそいろんな種類の人間がいるわけだ。レベルの低い、意識の低い人間も少なくないが、俺は介護を仕事にしているというその1点だけで、この人は悪い人じゃないな、と思ってよいと感じている。
それくらい報われない、過酷な仕事だ。
単純に生活のためだけなら、他にまともな仕事はいくらでもある。
話がそれてしまった。
次は資格の種類と収入について書けるかな。
(つづく)