逮捕されても前向きに生きるブログ~人生をやり直したい人たちへ~

児童買春で逮捕歴のある初老の冴えない爺さんが社会復帰に挑戦するブログ

逮捕12日目 その1

いつものような朝を過ごし、9:30に検室(変なものを隠してないかなど、隅々まで細かく調べられる。一週間に一度あった)を受け、10:00に引き当たり捜査に連れていかれた。

 

引き当たり捜査は、よく交通事故の警察24時で見ることも多い。腰縄をつけられた容疑者が、周りを警官に囲まれ、この辺りで何があった、など実際の現場に出かけていって確認する捜査だ。これをして、供述に誤りや矛盾がないかなどを確かめるわけだ。

 

俺の場合は駅で会って車でホテルまで移動したので、駅の駐車場のこの辺りで会った、どんな会話をした、とか移動経路をたどりながらこの道を通った、どこを曲がったなどいちいち確認された。

ただ、土地勘がそれほどある場所ではなく、カーナビを頼りに移動したので、正直にそう答え、あまり覚えていないと伝えた。

 

本当は車から降りて指を指しながら写真を撮るのが普通だ。

ただ、この時もT刑事さんは優しかった。

 

別の刑事に降りるように促されたが、Tさんは「降りなくていいよ」と言われ、人通りが少ない時を見計らってハッチバックのドアを開け、部下の警官に外に回らせて、俺には車の中から指を指すように指示をしてくれた。

 

「早く早く」と部下に伝え、しつこく何枚も写真を撮っていると「もうそんなにいいわ」となるべく俺が人目につかないように配慮してくれるのだった。

 

T刑事さんは俺よりも年下なのだが、俺のような存在にでも敬語を使い、気遣いもし、本当に本当にいい人だった。

 

俺はこの人に逮捕されて本当によかったと思った。

 

逮捕されたのはもちろん嫌な思い出だし、アンラッキーなのだが、逮捕された時期や環境も、最悪のケースを想定すればいろんなラッキーがあったと思う。