死にたい
自分の人生の中で何度も抱いた感情であり、今もなお時折襲う感情であり、実際に死のうとしたがヘタレの俺はODくらいしか出来ず、確実に死ぬ方法を実行する勇気もなく今に至る。
実は俺は大昔、教員をしていた。
俺の歳だと同級生は教頭はもちろん、ちらほら校長になり始めている。
ネットでその同級生たちの名前を見ると、かなり凹む。
俺は一体、何をしてるのかと。
年収は彼らの1/3にも満たず、20代のリーダーにコケにされ、出来ん奴扱いをされている俺(まあ実際に介護の仕事は出来ない人間なのだから仕方ないのだが…)
以前の同僚がこんなことを言ってくれたのを思い出す。
「死にたいと思うなら死んだことにすればいい。もう自分は死んだんだと思って、今の自分は新しい自分だと思って生きればいい。」
当時は何とも思わなかったこの言葉が、最近妙に響く。
俺は過去の仕事に関するものは全て捨てた。
仕事を頑張って成果をだし表彰された賞状やパネルも、大事なことを書きためたノートも、子どもたちからもらったプレゼントも、思い出の詰まった写真も、みんなみんな捨てた。
持っていたら、ずっと過去の栄光に引きずられそうだった。
プライドが邪魔をして、今を生きるのが辛くなりそうだったのだ。
だから、俺には記憶しか残っていない。
でも、思い出の物はなくとも記憶がよみがえり、時々昔を思い出すのだ。
そんな時は、苦しくなる。
今、俺はただの介護士だ。
給料は安いが、でも日々幸せだ。
昔の栄光なんて、糞くらえだ。
本気でそう思う。
でも、最近特に大学や教員時代の頃の夢を見る。
なぜだ。
嗚呼。