俺は重い足取りで兄の部屋に向かった。
兄の部屋につくと、姉と二人でマックのようなものを食べていた。
俺が聞いた時は何も要らんと言ったくせにまた無駄な金を使って……と下らぬことに腹を立てていた。
俺は兄にここでは話したくない。
俺の部屋ならよい、と言うと、兄は俺の部屋まで着いて来た。
実はこの後はよく覚えていない。
何を聞かれたのか。
ただ、また金をせびられることはなく、俺は俺で腹を割って話したのを覚えている。
どんな気持ちで行ったのか。
今後どうしたいと思っているか。
3時間くらい話したと思う。
ただ、喧嘩になるようなことはなく、お互いに穏やかに話ができたように記憶している。
兄は自分の部屋に戻っていった。
時計は2時を過ぎていて、俺はコンビニで買ってきたものを食べ始めた。
昨日牢屋の中にいるときは、寿司を食べに行こう、ラーメンを食べに行こうと釈放された後食べたいものをいろいろ考えていた。
意外に腹に入らなかった。
胃が小さくなっていたのだろう。
今日は1日長かった。
風呂に入り、ベッドに潜り込んだがなかなか眠れなかった。
今後のことを考えると……と言うより、無性に寂しかった。
この世に一人投げ出されたような感覚になり、全く寝られなかった。
時計が4時を回った頃、ようやく眠りにつけた。