逮捕されても前向きに生きるブログ~人生をやり直したい人たちへ~

児童買春で逮捕歴のある初老の冴えない爺さんが社会復帰に挑戦するブログ

第3章

ソープ嬢への恋 最終回

自分から口座番号を聞いておきながら、完全に俺のことを無視した真帆に怒りがおさまらなかった。 俺はとあるソープのサイトの質問コーナーに、色恋営業はどこまで許されるのか、訴訟したら勝ち目はあるのか、という質問を投稿した。 俺には非難囂々のレスが…

ソープ嬢への恋 その27

その日学校から家に帰ると、俺は荷造りを始めた。 当時俺は教員住宅に住んでいた。 多分どこの都道府県にもあると思うのだが、教員向けに市区町村が住宅を造っている。と言っても全てではなく、田舎である。要は賃貸アパートがないような僻地に準備されてい…

ソープ嬢への恋 その26

既に例文が用意されており、俺はそれを視写するだけだった。 「一身上の都合により……」 退職日は3日後に設定された。 「他の先生への挨拶はどうする?しづらかったらメッセージを書いてくれれば職員会で読むよ」 校長は俺にそう言う。 こう書くとすごく冷た…

ソープ嬢への恋 その25

実家に帰り、数日ゆっくり過ごした。 自殺未遂をしたのだが、そんな悲壮感はなかった。 と言うより、薬がまだ残っていて状況がよく飲み込めていなかった。 この辺りの時系列もはっきりしていないのだが、俺が病院のベッドで眠っている間、兄は二つの面談をし…

ソープ嬢への恋 その24

目が覚めたときは病院にいた。 病室の隅にいないはずの兄がいた。 「おお、起きたか」 歳が明け、日付は1月3日になっていた。 とにかく眠かった。 目が覚めたと自覚する前、実は1度短時間覚醒している。 校長が病院に来てくれた。 俺は校長が病室に入った…

ソープ嬢への恋 その23

「今後金銭の返却は一切求めません。」 そう証文にして捺印し、県警の古森さん宛に送った。 妊娠して腹を大きくした真帆が一人で子どもを育てるということが不憫で、心配でならなった。 しかし、これも多分ではあるのだが、騙されていた。 真帆が妊娠をして…

ソープ嬢への恋 その21

ネットにとある女性のホームページがあり、そこに明らかに真帆のことだとわかる記事があった。 その女性は看護学校の出身で、看護師になったのだが、自分の同級生がAVに出ていることを知ってショックだった、という内容だった。 そのサイトに書かれていたAV…

ソープ嬢への恋 その20

「○○という店の真帆さんという女性を知っていますか?」 「ネットにいろいろ書いてる?」 幾つか俺に質問をして来た。 俺はもちろんはいと返事をした。 そのことが犯罪になるとは微塵も思わなかったのである。 そして俺はこう啖呵を切った。 「悪いのはあっ…

ソープ嬢への恋 その18

ある日突然真帆から電話が鳴った。 内容は覚えていない。 正直時系列もあやふやだし、細かいこともはっきりしないのだ。 これからブログを書いて、あのことの前にこのことがあった、などと思い出すこともあるかもしれない。 かなり読みづらいと思うが、ご容…

ソープ嬢への恋 その17

俺は店の掲示板のみならず、当時の2ちゃんねるにあった店のスレッドにも粘着した。 数年前までは過去ログとして見ることが出来たのだが、もう今は見られない(と思う)。 真帆から聞いていた店の裏話、真帆の個人情報などを書き込んだ。 それはもう見られたも…

ソープ嬢への恋 その17

一度目の自殺未遂をした時、既に真帆に会えなくなっていたのか、それとも店に通っていたのかはよく覚えていない。 真帆とは会えなくなってからもメールや電話では繋がっていた。 真帆がなぜ店に出なくなったのかはよくわからないし覚えていない。 前にも書い…

ソープ嬢への恋 その16

更新が滞ってしまった。 仕事もプライベートもバタバタしていたというのもあるのだが、実はこの辺りから記憶がかなり飛んでいる。 多分当時メンタルが相当やられていたのだと思う。 辛かった頃の記憶が、防衛反応として忘却されているのだろう。 当時、同僚…

ソープ嬢への恋 その15

再び俺は部屋の万年床に倒れ込んだ。 このまま死ぬという感覚はなく、ただただ気持ち悪く辛い。 キーンという耳鳴りもおさまらない。 俺はその時どうしてもポカリスエットが飲みたくなった。 俺は情けないことに、うたちゃんに電話していた。 うたちゃんは以…

ソープ嬢への恋 その14

致死量の薬は飲みきった。 どうやって死んでいくのだろう。 不意に涙が出て景色が歪む。 暫くすると気持ち悪くなってきた。 それは死に近づくような気持ち悪さではなく、酒に悪酔いした時のような嘔気が徐々に口元に上がってくるような感じだ。 ウエっ、気持…

ソープ嬢への恋 その13

以前、真帆は店のマネージャーが好きで、自殺未遂をしたと書いた。 俺はそれになぜか甘い憧れのような感情をずっと抱いていた。 真帆はバファリンをODしたと話していた。 確か5月のGWの時期くらいだったと思う。 休みの日、俺は車を街へと走らせていた。 …

ソープ嬢への恋 その12

俺が休職して半年後だっただろうか。 復職することになった。 状態は全く変わっていない。 でも、いつまでも休んでいるわけにもいかない。 担任だった俺は副担任となり、元のクラスに入った。 元のクラスと言っても学年30人弱の1クラス、子どもたちは保育園…

ソープ嬢への恋 その11

休職中と言えど、社会保険から何割かの給与の支給はあったし、自宅での療養生活であったこと、お金を使う趣味はなかったこと(パチンコや宝くじをする人間は公務員時代の自分には信じられなかった笑)もあり、お金には不自由しないはずだった。 しかし、真帆の…

ソープ嬢への恋 その10

真帆の店が「イベント」をやり出した。 店は会員制を引いており、110分63000円ほどだったと思うが、非会員は75000円くらいした。 会員制と言っても一回非会員として遊べばメンバーズカードが発行され会員になる。つまり差額は入会金みたいなものだ。 それが…

ソープ嬢への恋 その9

俺は真帆に告白した。 それは間違いない。 ただ、どういう形で伝えたのかは全く記憶がない。 手紙を書いたのか、メールを送ったのか、直接伝えたのか。 好きだと言ったのか、付き合ってくれと言ったのか、結婚してくれと言ったのか。 不思議と覚えていないの…

ソープ嬢への恋 その8

真帆の手編みのマフラーを巻いたまま二人で車に乗り、レストランに向かった。 本当に繁華街の中にある店で、俺はフレンチや中華のコースは食べたことがあったが、イタリアンは初めてだった。 恥ずかしい話だが、今でこそ当たり前のパスタという言葉もスパゲ…

ソープ嬢への恋 その7

当時ケミストリーが流行っていた。 俺のDOCOMOの携帯の着メロもケミストリーだった。 切なく甘いメロディーと恋の歌詞に憧れ、その世界に自分もびたびたに浸りたかった。 俺は金でその世界を甘受した。 本当のクリスマスの日ではなく、20日ごろだったと思う…

ソープ嬢への恋 その6

俺は綿密にデートの計画を立てた。 この時、初めてイタリアンの店を予約した。 イタリアンを食べるのも初めてだったし、レストランを予約して行くと言うのも初めてだった。 イタリアンに行く前には店から車で30分ほどの距離にある、とあるタワーに行く計画だ…

ソープ嬢への恋 その5

俺は夏から新年度まで精神疾患で休職した。 病む心を癒すかのように、俺はその間真帆の元へ足繁く通った。 と言ってもまだ発狂する前だったので、確かな記憶はないのだが、ペースは月に1回くらいだったと思う。 2時間くらいで6万5000円ほどの店だった。 実…

ソープ嬢への恋 その3

高級店ということもあり、部屋に入ってから即尺即ベッドのプレイからスタートした。 俺はこの時は自分から責めるということが出来なくて(と言うよりどうしていいか分からなかった)、いつも完全に受け身だった。 そして体を洗ってもらい、大きな湯船に浸かり…

第3章 ソープ嬢への恋 その1

恥ずかしながら俺が童貞を捨てたのは20歳の時、ソープでだった。 とある町の風俗街をドキドキしながら歩いていた。 当時車は持っていなかったので、たくさん店が並んでいる中を、俺一人うろうろ行ったり来たりしていたのを覚えている。 そこで風俗を覚えた俺…

第3章の予告

俺は女のことで人生の分岐点において失敗しているということは何度か述べた。 援交での逮捕がその最大の失敗だとすれば、その次に大きな失敗がこの第3章になる。 これは逮捕こそされなかったが、完全に警察沙汰になった。 俺が教員を辞めるきっかけになった…